留学生だけが除外？——中国の学習アプリが巻き起こした平等の議論
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最近、中国に留学中の外国人学生たちがSNSで抗議の声を上げました。きっかけは、中国の人気学習アプリ「夸克（Quark）」が提供する“学生向け会員特典”が、中国国内の学生のみを対象としていたこと。外国人留学生は必要な「学信網」アカウントを持たないため、対象外となってしまったのです。
最初に声を上げたのは、モロッコ出身の女子留学生Ayaさん。彼女が小紅書に投稿した動画では、「同じ授業を受け、同じ課題を出しているのに、なぜ私たちだけ使えないの？」という疑問が語られました。この投稿は瞬く間に拡散され、多くの留学生たちが同調。SNSでは複数言語での抗議コメントがあふれ、夸克のアプリレビュー欄には“一星評価”が相次ぐという事態に発展しました。興味深いのは、単なる批判にとどまらず、多くの留学生たちがユーモアやスタンプを駆使しながら、「仲間外れにされた」という感情を共有していたことです。さらに、一部の中国人ユーザーも共感し、政府ホットラインに意見を送るなど、留学生支援の動きも広がりました。
夸克は過去に外交官から「留学生にも役立つ」と評価された経緯があり、今回の件は“忠実なユーザーが置き去りにされた”という印象を与えました。実際、特典の金銭的価値は大きくありませんが、「みんなが持っていて自分だけがない」という事実は、孤立感を生むには十分です。この出来事は、中国国内のITサービスが今後“国際化”を目指すうえでの課題も浮き彫りにしました。技術やサービスが国境を越える時代、留学生という存在を“例外”ではなく“利用者のひとつ”として考える視点が必要です。
単なるアプリの利用制限の話に見えて、この問題の本質は「尊重と包摂」にあります。学ぶ権利に国籍は関係ない——それが、今回の騒動から私たちが得られる最も大切なメッセージなのかもしれません。
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