オンラインミニ中国語講座978 茶颜悦色、店舗ゼロで北米進出

2025/07/27
オンライン中国語講座で、「茶颜悦色、店舗ゼロで北米進出」からビジネス戦略を学ぼう！
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「茶颜悦色（チャーヤンユエセ）」は、中国湖南省・長沙で誕生した新型茶飲ブランドであり、その独自の文芸風デザインや“スローライフ”を重視した雰囲気から、多くの若者に愛されてきました。他のチェーンが積極的に出店拡大を図る中、茶颜悦色は長らくローカル市場に集中し、“数”ではなく“ブランド気質”の維持にこだわってきました。
しかし最近、同社はついに海外進出を表明しました。とはいえ、その方法は意外なものでした——海外に実店舗を出すのではなく、ShopifyやAmazon、TikTok Shopといったプラットフォームを通じて、お茶ではなく40種類以上のスナックや文創（カルチャー雑貨）を主力商品として北米市場に進出したのです。この“軽資産モデル”の背景にはいくつかの理由があります。一つは、お茶の提供には現地での物流、人件費、品質管理など多くのコストや課題があるため、そのリスクを避けるために、比較的保存・配送がしやすい商品でまず市場反応をテストしようという意図です。もう一つは、茶颜悦色は国内ですでにスナック販売のノウハウを持っており、SNSでも人気が高いことから、その延長線上で海外の華人層やZ世代にリーチするチャンスが見込まれているのです。
とはいえ、今回の進出で“茶”そのものの商品が含まれていないことに、疑問の声も上がっています。「お茶ブランドなのに、海外で売っているのはスナックばかり」という印象を持たれれば、せっかく築いてきた文化的なブランドイメージが薄れてしまう懸念もあります。実際、「新中式茶飲」を代表する存在から「中国風スナックブランド」へと、アイデンティティが曖昧になるリスクもあります。
一方、今回の展開は“静かな冒険”とも言えます。蜜雪冰城のように大量出店で話題を呼ぶわけでもなく、霸王茶姬のように高級路線に振り切るわけでもない。茶颜悦色は「まずは身軽に試す」スタンスで、海外市場に“点”を打っていく戦略を選びました。
もしかすると、数年後にはロサンゼルスの街角に“文芸風”の実店舗が誕生するかもしれません。しかし、その前に一袋の“面包丁（パンキューブスナック）”が、ブランドの入り口として役割を果たしているのです。
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