東京全域のセブンイレブンで販売される「ビャンビャン麺」は、SNS上で話題になっています。皆さん、もう召し上がりましたか。カバーに印刷されている複雑な漢字は、目まぐるしく感じられますか?
「ビャンビャン麺」とは、中国内陸部の陝西省(せんせいしょう)で食べられている極太幅広の麺を使った名物料理のことです。陝西省や、隣接する山西省などは古くからの粉食文化圏で、米よりも麺が多く食べられています。ビャンビャン麺の原料は小麦粉で、水と塩を加えてこねて生地を作って、それを手で3センチくらいの幅まで伸ばします。長さは伸す台の長さによって決まって、1mになるものもあります。
その長さと広い幅のため、「「ベルトのように」と比喩されることもあります。鍋で麺を茹で上げたあと、ゆでた麺の上に唐辛子や刻み葱をかけて、それに熱したピーナッツ油などの油をかけて香りを出して食べる方法が主流です。特に冬になると唐辛子を大量にかけて食べます。酢、塩、醤油、唐辛子、花椒などの調味料やもやし、コリアンダー、肉などの具材を加えてあえて食べることも、酸味と辛みのあるスープに入れることもあります。
料理名の「ビャン」という字は、1文字で総画数56とも57ともいわれます。外国人はもちろん、陝西省出身者以外の中国人に聞くと「初めて見た字」ともいわれるが、そのインパクトは大きで、一度見ると忘れられませんが、何度見ても書けるようにはなりません。こんな文字はパソコンでも表示できません。前述の通り「ビャン」という字は余りに複雑なため、昔、陝西省の地元の人が覚えやすい歌を作りました。
中国語で「一点儿冲上天,黄河两道湾,八字大张口,言字往里走,东一“扭”西一“扭”,左一长右一长,中间坐个马大王,心字底月字旁,楔个钉子挂衣裳,坐个车车到咸阳。」といい、日本語訳は「点が天辺に飛上り、黄河両端で曲がる、八の字が大きく口を広げ、言の字が中へ入る。東に一ひねり、西に一ひねり、左に長一つ、右に長一つ、中間に馬大王が座る。心の字が底に、月が傍らに、釘を打ってそこに服をかけ、車に乗って咸陽へ向かう。」というような「実際に県外の人にとってもなかなか覚えられない」歌です。
名称についての説明として、平たいことを意味する「扁(biǎn)」が訛ったものという説があります。陝西省を含む中国の西北方言では、地方によって標準北京音の「an」が「ang」と発音される場合があります。この地方名が現物とともに中国各地に伝わる過程で原義が忘れられて、音だけが残ったものというのです。このほか、調理時に麺が発する音や販売時の拍子木の音などの擬音に由来する様々な民間語源説もあります。
「ビャンビャン麺」は近年独特の名前や書き方が注目されていて、食べたことのある人からも絶賛されています。皆さんもぜひ試してみてください。キーワード:東京、池袋、中国語教室、中国語、東京、池袋、中国語教室、中国語、東京、池袋、中国語教室、中国語、東京、池袋、中国語教室、中国語