中国人にとってタブーな贈り物 | Only語学塾

中国人にとってタブーな贈り物

 中国では新年の挨拶回りをする際に、お祝いのプレゼントを贈る風習がある。春節の時期である冬季にふさわしい、好まれるプレゼントや手土産はアルコール類(パイチュウやワイン)、高級たばこ、お茶、箱入りフルーツや健康食品などだ。しかし、中国習慣文化により贈ってはいけない品もたくさんがあり、相手に喜ばせるつもりだったのに、不注意で逆に怒らせたり、困らせたりするかもしれない。

今日、中国語教室東京池袋校のOnly語学塾は皆さんに「中国人にとってタブーな贈り物」をテーマとして紹介させていただきます。

タブーな品物その一:置き時計、掛け時計は絶対ダメ!

 時計は中国語で「钟」と書き、この発音はピンインで書くと「zhōng」になる。中国人は縁起を担ぐ習慣があり、特に言葉遣いにこだわる。この「钟」は「終」と発音が同じで、「置き時計を贈る」は中国語で「送钟sòng zhōng」と言い、「送钟」=「送终」最期を看取るという意味になってしまった。

 置き時計のような発音同じことで、他に挙げられる縁起の悪い品が幾つかがある。「傘」=「散」:ビンインで「săn」、中国語で散り散りになる、バラバラになる、分かれる意味がある。果物の例で、「梨」=「离(離)」:ビンインで「lí」、離れることを指す。「靴」=「邪」:ビンインで「xié」、「災い、祟り」という意味だ。

タブーな品物その二:ハンカチは泣いている時に涙を拭くもので、中国人への贈り物としてはふさわしくない。

タブーな品物その三:ぬいぐるみと人形は「小人」(度量や品性が欠けている人)を示す。贈り物をする時、これらを回避するほうがおすすめです。

タブーな品物その四:贈り物の種類だけではなく、中国人は色の選びにも気を遣う。中国の新年が近づくと、多くの店舗では「赤色」と「黄色」のお正月飾りが飾られている。「赤色」が縁起の良い色、めでたい色とされており、もちろん中国人の一番好きな色だ。例としては、お年玉袋、祝儀袋までも真っ赤、興味のある方は東京池袋の中国系のお店で探してみてください。理屈から言えば、お正月の時期に赤色の品物が大変よく売れるはずだが、「赤い財布」は全然売れないようだ。中国の風水学の説によると、赤い財布を持つ方は金運が落ちてしまう可能性があるので使用しないほうが良いと言われている。

 また「黄色」は「金色」に近く、金運を招き、金運をアップさせる効果があるそうだ。人々に好まれるが、一方、中国語で「黄了」という慣用語は「うまくいったことがだめになる、水の泡になる、店舗(商売)が潰れる、(交際相手と)別れる」などの意味を持っていることで、結婚式やビジネス商談などの場面では避けたほうが無難だと思う。

 そして日本では「白色」は「純潔」の象徴であり、美の極致だと見なされるが、中国ではお葬式で遺族は白い麻の儀式服を着る風習のため、お祝い行事では白色の服を着ることに注意をしなければならない。

 次は中国人の男に緑色の帽子を贈ってはいけない。中国語慣用語の「戴绿帽子dài lǜ mào zi」は「緑色の帽子をかぶる」意味で、妻を寝取られた夫のことを指す。男性にとって、それ以上の屈辱がないだろう。なのて、中国ではメンズ用の緑色の帽子は取り扱っているわけがない。逆に、この説は日本ではないため、日本人の男性は平気で緑色の帽子をかぶる姿を我々東京池袋校中国語教室周辺で何かも見かけたことがある。

 一言でいうと、風俗習慣により、どんな縁起の良い品でも色の選びが間違えたら駄目だ。

タブーな品物その五:中国語を勉強している方は知っているかもしれないが、奇数より偶数のほうが中国人にとって縁起のいい数字で、古くから伝わった四字熟語の「好事成双」はその証拠である。また、中国人の常識として贈り物の数にもできるだけ対になる。

後書き:各国には各国の文化や風習があり、中国人に贈り物をする前に、ひと手間をかけて、ちゃんと調べたうえで選んだ贈り物は絶対相手に喜ばせるでしょう。そのお調べにこのブログの内容が少しでもお役に立てれば幸いです。

また、皆さんが中国文化に触れるように、我々東京池袋に所在する中国語教室では定期的にいろいろなイベントを企画しており、ご興味があれば、ぜひともご参加ください!