過去皇帝の住まいである「紫禁城」は、今は「故宮博物院」として開放されています。故宮には、ミステリアスな番人がいるそうです。無報酬で働く「彼ら」は、昼間は赤い壁や黄色の瓦の間に出没し、夜になると活発になって、故宮中をパトロールして回ります。
「彼ら」とは、故宮に棲みついている猫です。
これらの猫は、一見したところ、身の回りにいる普通の猫と何ら違いはありません。しかし、彼らの出自はなかなかあなどれません。
明の皇帝は「猫部屋」を宮中に設け、この世で最も美しく、最も可愛い猫を選び、宮中で飼う「宮廷猫」にしました。宮廷の猫は、皇帝をはじめ、多くの皇族に愛されていたが、歴史の変遷のなかで、いつの間にか行方がわからなくなってしまいました。スタッフは、「ニャンコたちの中に宮廷猫の末裔がいるかもしれない」といいます。そういえば、「宮廷猫の末裔」がいる故宮がより風情があるように感じられませんか。
現在、故宮には約200匹の猫がおり、1匹1匹に名前があります。気ままに暮らしているようですが、彼らは全員、故宮の重要な「職員」だと見なされています。ネズミ対策として大いに貢献しています。紫禁城という世界最大の木造建築群でこれまで鼠による被害がないことは、故宮猫のおかげです。元故宮博物院院長の単霽翔氏はこちらの猫たちを言及し、「毎日午後5時半になると、故宮の職員は退勤し、猫は仕事を開始する。猫たちは見張りやパトロールを行う」と紹介していました。「ネズミに悩まされることがなくなった」と、ニャンコの働きを絶賛していました。
こちらの大切な「成員」たちは、故宮でなかなかいい暮らしを送っています。スタッフがキャットフードを食べさせ、さらにはビタミンや消炎薬まで用意されています。故宮で保護されたニャンコは避妊手術を受け耳に印をいれて、元の場所にいた場所に戻されます。これは野良猫との共生のために、国際的に取られている措置「TNR」と同じ行為です。さらに、保護された猫は台帳に両親、妊娠の有無、避妊手術の有無、また手術の種類と事細かに記録されています。故宮を訪れる観光客がこれらの宮廷猫に対して抱く第一印象は、「のんびり暮らしていて、しかも甘え上手で可愛いらしい」ということです。
今では、これらの故宮猫たちは、観光客にとって故宮の「移動する観光スポット」になりました。さらに、キャットフードを故宮に送ってくる人も、「来世は故宮の猫になりたい」と投稿するネットユーザーもいるほどです。
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