11月11日と言えば、何を思い出しますか?ポッキーですか?毎年の11月11日に東京池袋駅の近くのコンビニとか駄菓子屋にスペシャルコーナーが設置されることはよく見かけます。実際に11月11日はポッキー&プリッツの日や麺の日など約30種記念日となり、日本記念日協会によるとこの日に認定されている記念日は10月10日に次いで多い日となっています。
同様に、11月11日は中国の独身者の日として祝われ、中国語で「光棍節」(グァングンジェ)と呼ばれています。この日は1が4つ連続して、独身者4人並んでいるイメージがあります。独身者たちはこの日に集まって「独身パーティー」など様々な活動を行います。近年では11月11日が独身の日に加え、ネットショピングディー「双十一」として親しまれ、定着しています。中国最大の電子商取引サイト「淘宝網」に出店しているショップがクーポンや割引を提供し、大規模な販促イベントを行います。2009年から毎年、自分の販売記録を更新して続けています。昨年の1日売り上げは1207億元(約1.9兆円)に達し、一昨年の912億元より約32%増加しました。
どんな商品が売り筋になるのでしょうか?全体での売上ランキング上位の店舗から見ると、人気商品は電子製品、服と食品が集まっています。特に、中国製のスマートフォンが最も多い、小米、華為、中興三つのブランドがトップ10に入りました。また、日本のブランド「ユニクロ」は第六位となり、2015年に続けて成功しました。今年はどうなるか楽しみです。
なぜ「双十一」の売り上げが年々増加しているのでしょうか?言い換えれば、「淘宝網」はなぜ急速な発展を遂げているでしょうか?一つ目は価格です。デパートなどに比べ、「淘宝網」の店舗は出店コストなどの費用が低いので、当然安い価格で提供することができます。特に「双十一」のようなイベントは中国の初めのインターネットイベントとして開催され、消費者にとって大きな魅力があります。二つ目、中国のスマートフォンシェア率がますます高くなっていることです。アリババは「淘宝網」のアプリの開発を重視して、アプリ機能を改善し続けています。昨年、「双十一」の94%の取引はスマートフォンを通じて支払われ、「淘宝網」のアプリが重要な役割を果たしています。最後に、Alipay(中国語で、支付宝)は、オンライン取引のセキュリティに対するソリューションとして開発されました。近年では、Alipayの急速な普及してから、多くの実店舗でもAlipayを使用することができます。東京池袋西武百貨店などの外国デパートでさえAlipayのロゴを見ることができます。池袋北口に所在している中華物産店でAlipayとWeChatペイも使えるようになりました。
ところが、「双十一」は人気ゆえの問題も発生しています。まず、「双十一」の注文数の急増は宅配便会社にとって大きな課題になっています。 たとえば、2016年に「双十一」の配送量は7億8000万個に達し、中国の宅配便は多くの地域で遅延し、数ヵ月後に商品が届いた現象もありました。今年の「双十一」の宅配便件数は10億件を超えると見込まれ、宅配便会社は時間通りに配送するために大量の臨時宅配員を雇います。今年はどうなるか期待しましょう。
また、“値下げ詐欺”問題が注目され、「双十一」の直前に商品価格を値上げして当日には半額、8割引などの値下げを行った店舗もありました。こうした値下げ販売は消費者にとって実際に得したわけではありません。今年から各店舗の割引クーポンとタイムセールのルールが複雑になって、消費者は「双十一」の直前に気に入ったものをショッピングカートに入れながら、クーポンの使い方を計算します。
最後は下記は中国のweiboに記載された割引券の利用の問題を例として挙げます。算数に自信がある方は試してみてください!
李さんが「双十一」に399元のジャケットを買うと考えている。既知条件として手付金3倍になるトリプルイベントがおこわれている。0−2時、2時以降に手付金50元として使うことができる。ただし、残額の支払いが最も早かった500名には以前の手付金の金額返還、また同店舗399元—20元と299元—10元のクーポンも持つ。またもう一つ種類のクーポンとして、379元—20元のと279元—10元のクーポンがあり、上記の2つの内に、一つしか選べない。李さんが最終的にこのジャケットの入手にいくらかかるのでしょうか?
答えは329元です!計算されましたか?実に面白いでしょう!