商売繫盛につながる「誠実さ」

 今日は「秤」の話しを皆さんに紹介したいと思います。中国では古くからの重さの単位は「両」と「斤」で、その重さを量るツールは「秤」です。皆さんは見たことがありますか。中国の昔の秤は16両で1斤でした。なぜか16両で1斤なのかと言いますと、16両が1斤であることは「天下太平」の4文字の筆画の総数によって確定されたもので、もし誰もがものごとを行うのに公共道徳を遵守すれば、天下は太平無事になるという寓意です。

 秤の竿には16個の目盛りの星が書いてあり、それぞれ北斗七星、南斗六星、福禄寿の三星を表しており、めでたい星が高く照らすことを寓意としました。

 面白いことに、あえて福禄寿の三星が加わった理由として、計量作業を規範化する役割を果たすためでしたのです。重さを量る人に必ず斤の単位でも両の単位でもきっちりと量ることを求めています。そうしなければ、相手に1両少なく与えれば自分の今後の生活で「福」が欠けることを意味し、2両少なければ「福」と「禄」が、3両が少なければ「福」「禄」「寿」がすべてなくなってしまうのです。

 ここからわかるように、古い秤「斤」の成り立ちはただ計量の単位であるだけではなく、同時に人々に、ものごとを行う時に誠実さを固く持ち続けなければならないという原則について戒めてもいるのです。これこそが昔の人が「16両で1斤」に込めた独創的な知恵なのでしょう。

 従って、「誠実さ」は商売人にとって最も大事なことです。中国語でいわゆる「诚信」です。それでは、ついでにもう一個「诚信」の物語を紹介しましょう。ある日、清末の有名な山西商人の喬致庸が茶館で茶を飲んでいる時に、茶館の客が口々に「最近復字号(山西省の老舗の名前。“字号”は屋号のこと)が売るゴマ油はどれもおいしくなくて、品質の悪いものを混ぜていると聞いたんだが……」と噂しているのを耳にしました。彼はそれを聞いて驚くと同時に腹を立ていました。帰ってから、喬致庸が番頭を問いただすと、番頭は品質の悪いものを混ぜたことを認めざるを得なかった。喬致庸は番頭に厳罰を与えて、さらに店員に言い付けました。「すぐに1つの告知を書いて、人々に私たちが売っているのは偽物の油だと知らせなさい。夜が明ける前に街中にくまなく貼るんだ」。みんなは「これは自分の店の看板を壊すようなことではないのか?」と大いに驚いてました。喬致庸は気にすることなく、続けて言いました。「そこには、全店でこの油を1斤1文の値段で灯油として売ることに決めたこと、この油を買ったお客には一律に全額返金してもよく、これから油を買う場合は1割にし、それでお詫びとすることも書きなさい!」

 次の日の早朝、街中の庶民たちはみんな復字号について語っていました。「誰かがもし復字号の偽物の油を買っていたら、それは本当にお買い得だ!」「老舗はやっぱり老舗だ。一回の過ちでこんなに真剣になるなんて!」……その結果、年末までに、復字号のゴマ油の売り上げは減らなかったどころが、逆に2倍に増えたのでした。

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